シラノ・ド・ベルジュラック観劇感想 ~主なキャスト別感想~

星組シラノの感想・後編です。
(アナスタシアが後回しでゴメンナサイ)
前編の「シナリオ・演出編」をご覧でない場合は、よろしければ併せてご覧ください。
目次
メインキャストの方々(敬称略)
轟 悠(シラノ・ド・ベルジュラック)
このブログで、轟さん個人の感想をちゃんと書くの、初めてですね。
なんだか畏れ多いというか…私のような若輩者が書かせていただいていいですか…
他の方と同じノリで書きますけど…お許しください…
剣豪ながら、大きな鼻がコンプレックスの主人公。
面と向かっては伝えられないロクサアヌへの愛の言葉を、クリスチャンが書いたことにして、手紙で伝えていく。
もっと、自分の都合の良いように動いてもいいんじゃない?と思うほど、お人好しすぎるシラノ。
男らしい場面の一方で、コミカルな場面も多い、愛されキャラを演じていらっしゃいました。
轟さんの舞台を見てすごいと思うところは、
今の宝塚において、決して恵まれた男役体形ということはないけれど、とても男らしいところ。
さすが、長く宝塚の舞台に立っていらっしゃるだけのことはある。
ただ、どうしても、ロクサアヌやクリスチャンよりずいぶん歳上に見えてしまって(お髭の有無の差も大きいと思う)
「ロクサアヌがシラノを好きになるか?」と考えると、お鼻関係なく、それはちょっと難しいんじゃないか…と思ってしまうのが難しいところ。
轟さんの貫禄があると、恋敵がいる作品は、なかなか難しいのかなー。
あと、轟さんの男らしさの一因にハスキーボイスがあると思うのですが
正直、お歌はちょっとしんどそうですね。
声がよく通るほのかちゃんとのデュエットは、声の相性がいいとは言えなかったかな。
今回、フィナーレ付きだったので、轟さんのデュエットダンスを初めて拝見できました。
デュエダンに限らず、踊っている轟さん、もしかして貴重なのでは!?
でも実は、劇中の、顔を見せない月夜のダンスの方が雰囲気は好きでした
切なくもロマンチックで良い感じ。
フィナーレの方は、ビジュアル的に付け鼻を取ってほしかった…
(本編が特徴のある風貌でも、フィナーレはオーソドックスな舞台化粧に変える方がほとんどなので、変な要望ではないはず)
けど、シラノとロクサアヌっぽくも見せたかったんだろうし
お鼻は繰り返し使えない使い捨てタイプ(!)とのことなので、フィナーレでだけ外すわけに行かなかったんだろうな~。
瀬央 ゆりあ(クリスチャン)
シラノと同じ青年隊に、新しく配属された美青年。
思いを寄せるロクサアヌに恋文を送りたいが、自分で書く自信がなく、作文が上手なシラノの協力を得る。
まずは、美しかったー!
せおっちって、愛ちゃん(現星組2番手・愛月さん)に近い、クラシカルな男役の美しさを持つ方なんだなー!と実感。
美青年設定のクリスチャンを演じることは、ご本人的には荷が重かったようですが、何ら心配することはない、紛うことなき美青年でした!自信を持ってほしい!
ぶっちゃけ、トップの礼さん含めた今の星組で、一番クリスチャンのお役に合ってるんじゃないかなー。
ちなみに、スチール写真より実物の方がかっこいいので、ぜひ映像や舞台写真で見ていただきたい。
お歌も上手で、美しいビジュアルと併せて、幕開きから「宝塚を見に来た!」という気持ちにさせてくれました。
これからの大劇場公演でも、同期の礼さんを支える、頼りになる支えになっていかれるんだろうな!と確信しています。
小桜 ほのか(ロクサアヌ)
クリスチャンに一目惚れした、シラノの従妹。
クリスチャンから届く美しい恋文が、実はシラノが書いたものとは知らず、クリスチャンへの愛を深めていく。
初ヒロインかつ、貴重な轟さんのお相手役でしょうか?
おめでとうございます!
お歌が上手な方という認識はありながら、今まで演技を意識的に見たことはなかったのですが
舞台にいると目を引く、ヒロイン力のある方だな~と思いました。
ほのかちゃんも、スチール写真より実物の方が綺麗だったな~。
(ちなみに轟さんは、スチールそのものです)
ただ、今回気になったのは、ロクサアヌのテンションが高い時というか…
若い頃の、高めの声でのセリフは、耳を突く感じでちょっと苦手でした 汗。
下手ではないんですけど、ずっと聞いているのがしんどい。
ラストシーン、15年後の落ち着いた演技は良かったです!
その他の印象的なお役(敬称略)
特に印象に残った方を選抜して、一言ずつ書かせていただきます。
天寿 光希(ド・ギッシュ伯爵)
みっきぃさん(天寿さん)は、最近の舞台では人外やシニアの役が多くて
こんなにしっかりと男役をしているみっきぃさんを見たのは、私は初めてかも!(他の役より年上のお役ではありますが。)
良かったです!!
人外やシニア役でも、身振りや表情で、演技がお上手なのは伝わっていましたが
今回は、地声と全然違う「男役の声」がお見事でした。
男役の方は、低めの声を作っていくとは言いますけど、こんなに地声と違う方は珍しいのでは。
嫌な奴なんですけど憎み切れない、味のある伯爵役がハマってましたね。
極美 慎(ラグノオ)
恵まれた高身長と、美しいお顔で華があります。
まさかの既婚者役だったけどw
ロクモの感想 で「案外、歌も上手だった」と書いたのですが
まだ不安定なのかな?と、今回は感じました。
曲によって、印象が変わります。
最初の「シーラーノ~♪」は良かったけど、お菓子作り?の歌はイマイチだったかな。。。
まだまだこれから成長される方だと思うので、今後に期待です。
朝水 りょう(リニエール)
いつもですけど、イケメンすぎた。リアル男子っぽいイケメンですよね。
相当目の保養になるのに、リニエールが前半しか登場しないの、もったいないわー。
(2幕はイスパニア兵としてご出演)
ビジュアルだけでなく、お芝居も歌も安心感があります。
余談
今回、ここまでで感想を書いた「主なキャスト」以外には、お名前を存じ上げない方が多かったので(上記以外全員わからないわけではないですよ!)、勉強しようと思って公演プログラムを買ったのですが、
場数が少なくて、1つの場面にほとんどみんな出ていて、かつ、メイン以外の役名が劇中で呼ばれることがない(苦笑)ので、星組に詳しくない私には。ほとんど参考になりませんでしたw
これではただの、出演者一覧ww
場数が少ないことに不都合はなかったと前編に書きましたが、支障あったわ 苦笑。
ということで、脇役の方の感想があまり書けなくてゴメンナサイなのですが
ひとつだけ。
たぶん「童僕」というお役だと思うのですが
ショートカットの少年2人が可愛かったー!
なんだかディズニー感がある!(わかる人にはきっと伝わる)
わずかなセリフと動き・表情だけで、あれだけ可愛いのずるい。。。
演じていたのは、紅咲梨乃さん と 澄華あまねさん。
二人とも102期の方かぁ!
ついこの前、102期生ネタをちょっと書いたところじゃないか。
私の中で、今、気になる世代なのかもしれないw
シラノ・ド・ベルジュラックの感想は、以上になります。
貴重なドラマシティ公演を、劇場まで見に行けて嬉しかったな~。
(壮麗帝は、コロナ前ならチケット取れてたんだけども!涙)
小箱で、後列でも大変見やすくていいんですよね。
今回は、舞台を踏みしめる「キュキュッ」という足音もよく聞こえて、臨場感がありました。
大劇場では、絶対に聞けない音だ。
また行けるように、善行を積もう。