CITY HUNTER-盗まれたXYZ-観劇感想1

まずは、星組『柳生忍法帖/モアー・ダンディズム!』初日、おめでとうございます!
愛ちゃんの退団公演…。
考えただけで寂しいけど、愛ちゃんの雄姿を、しっかり目に焼き付けるよー!!
そんな中、今更ですが、宝塚大劇場で観劇した、雪組CITY HUNTERの観劇感想を書かせていただきます。
まずは前半、シナリオと音楽・衣装について。
初回観劇直後に、全般について簡単に書いた感想はこちらです
シナリオについて
ネタバレはしていません。
※主人公の名前の正しい漢字表記は「獠」ですが、以下「リョウ」と書かせていただきます。
ご了承ください。
***
前提として、私は漫画原作は読んだことがありません。
かなり昔にアニメを(確か再放送で)見たことがあり、主な登場人物のキャラ設定はわかっている、という状態です。
そんな私の感想は「うーん・・・」でした。
一言で言えば「盛り込みすぎ」という印象。
シティーハンターとしてのリョウのお仕事だけで2つ(女優&王女)あり、それぞれが、依頼人も認識していない強大な組織が裏にある複雑な依頼。
それに加えて、リョウの過去、ミックとの因縁、濃ゆいサブキャラのいろいろ。
そして追いやられる、香とのロマンス。。。
この前の宙組ホームズは、原作にないロマンス要素を入れ込んで「これどうなの?宝塚だからOK?」と思ったけれども
宝塚なのに、原作(アニメ)では描かれていた気がするリョウ×香の心の交流が、ほぼ描かれていないのはどうかと思いました。
宝塚的には、単純にリョウ他メイン男役のかっこよさと、リョウと香の関係を描くお話にして、そんなにモリモリする必要なはなかったではと思いますが、サイトー先生、リョウの過去まで扱いたかったんでしょうな。
恐らく、原作への愛があるがゆえに。
恋愛要素が薄いことも含め、全体的に少年漫画のノリなので、原作ファンや、夏休みのお子様向けには楽しめる作品だったのかもと思っています。
「宝塚を見に来た」つもりで観劇してはいけない。
現代日本ではあり得ない設定に頭がついていかなくても、深く考えてはいけないw
↑これ、完全に説明不足だと思いました。
まったく原作やアニメに触れたことがない方からしたら、ピストルやバズーカを撃ちまくるリョウ達って何者?ですよね。
(まぁ、アニメを見ていた身でも、スイーパーってよくわからない存在ですが。バズーカを背負って出てきても、違和感ないのは確かw)
射撃場と自宅の位置関係はわからないし、美樹が急に「ファルコン!」と呼んでも、誰のこっちゃでしょ。。。
そんな感じで、恐らく原作の中でも濃いめのエピソードを複数ぎゅうぎゅうに詰め込んだ結果、第一印象は「お話についていけない」だったのですが、2回目以降は、少し落ち着いて見れました。
一番効果があったのは「宝塚を見に来たのではない」という心構えです苦笑。
観劇前の心構え、大切。
他の例:シナリオが楽しめない作品は「麗しいジェンヌさんを愛でに来た!」という気持ちで臨む
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あと、昭和バブルネタをやりすぎだと思いました。。。(←平成元年設定と知り、訂正)
平成生まれには通じないのでは。
私は、元ネタはわかるけど、その世代ドンピシャではないので、笑いには繋がりませんでした。寧ろちょっと引く。
客席からは笑い声も聞こえたから、まぁいいのかな…
今回のmy気づき(個人差あるかも):
昭和でも、銀ちゃんのような下町感のある作品や、カンパニー、幽霊刑事のような(月組ばっかやな)現代日本が題材の作品を宝塚がやっても違和感はないけど、バブル時代は宝塚との相性が良くない。
個人的な意見ですが、シティーハンターは、バブルのギラギラした雰囲気だけでなく、登場人物のビジュアルが刺さらなくてですね。。。
いっそ舞台を平成か令和の日本にして、登場人物も現代風のビジュアルにしたら受け入れられた気がするけど、それは、原作リスペクトの意味で、許されないんだろうな。
原作リスペクトという点では、少年漫画的な、けっこう下品なセリフや所作を宝塚でやった※の、ほんとスゴイと思いますよ。
往年の宝塚ファンがどう思うかは、かなり不安ですけど。。。
※宝塚での舞台化がわかったのと同時に話題になった「もっこり」は、言い替えられてます
最後に・・・
何が「盗まれたXYZ」だったんだろ? ←今さらすぎるw
偽シティーハンターのことかな。
観劇中に意識してなかったわ~
音楽について
前述の「もっこり」と並んで、舞台化発表の時点で注目されていた、アニメ版の名曲「♪Get Wild」の扱いですが、トップスター彩風さんが、生オケをバックにキメキメで歌ってくれます!
その他、アニメからは「♪City Hunter ~愛よ消えないで~」「♪STILL LOVE HER」も。
いずれもTVサイズかな。長くはないです。
これは、アニメを見ていた身からすると胸アツでした。
見たのは何十年も前なのに、口ずさめる!(発声NGなので脳内で。)
それから、SHISHAMO・宮崎さんから楽曲提供を受けた「♪WONDERLAND」。
SHISHAMOのイメージから、ポップな明るい曲かと思いきや、しっとりとリョウと香の想いを表現したバラード。今作におけるリョウ×香要素は、ここがピークな気がします。
その他、大人数で歌う新宿の歌(曲名忘れたw←プログラム未購入)、ニックのソロなど、歌はけっこう印象的なものが多かったです。
が、アニメの名曲たちのそばでは霞んでしまったかもなー
相手が悪すぎる。
衣装について
バブルテイストで、一般人の服装は全体的に派手&カラフル。
宝塚にしては、安っぽく見えてしまうのが惜しい。
基本、原作に忠実だと思うのですが
なぜリョウのジャケットを紫にしたんだろう?水色で良くない?(スイーパーとして、目立つ色は不適切だとは思うけどw)
冴子とかぶるからか?
あと、ちょこちょこ着ていた「踊る大捜査線風コート」が、ネガティブな意味で気になりました。
リョウは、あんなの着てなかったような?
特筆すべきは、海坊主!!
体形補正含めて、完璧でした!
縣さんが海坊主をやると発表された時は、あのいかついキャラクターをどう表現するんだろうと思ったし、スカステで見れた稽古場風景で、何も「盛って」いない縣さんを見た時は「うーん、やっぱり迫力に欠ける…」と思っていたら。
いやー、お見事でした。
ちゃんと、リョウよりも体格が大きい男性に見えたよ。
素顔を見れるのは一瞬だけという、美しさを売るジェンヌさんには酷なお役でしたが、結果オーライだったような気がします。
詳細は、キャスト別感想で!
次回、キャスト別の感想を書きます
が
その前に、星組のfirst impressionが入ると思います~。