アナスタシア観劇感想5 ~キャスト別感想(1)~

週末に発表された、星組の退団者情報に驚きを隠せませんが
遅れていた、アナスタシアのキャスト別感想に参ります。
今回は、メインキャストの皆さん。
当ブログの、アナスタシア観劇感想は他にも、分野別に書いておりますので
未読の方は、よろしければ併せてご覧ください↓
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主なキャスト別感想(敬称略)
真風 涼帆(ディミトリ)
幼い頃に両親を失い、ペテルブルグで一人で生きてきた主人公。
現在は、スリや詐欺で生活している。
アナスタシアにかけられた賞金を手に入れるため、アーニャをアナスタシアに仕立て上げることを思いつく。
真風さんは大人っぽい役がハマる印象がありますが、今回の青年役も、予想以上にハマってました!
詐欺師だけれども誠実さを感じる人柄が、真風さんに合ってるんだろうな~。
ブロードウェイ版の造りがそうなんでしょうが、ディミトリに悪さを感じる場面って、ほとんどありませんもんね。
「セリフの、“〜だぁ” といった特徴的な語尾が気になる」とよく言われる方で、そこは相変わらずですが
マシになってきている気がします。
(私が慣れてきただけだったらゴメンナサイ。むしろ、それが真風さんの味でしょと思うようになっているw)
ブロードウェイ原作ミュージカルの主役ということで、お歌が多いです。
真風さんは、歌がお得意というほどではないと思っており、どうだろうと少しだけ心配していましたが、
気になるほどのことはなかったかな。
歌い終わりに長く息を続かせる必要がある曲も、しっかり発声していらっしゃって、上達したな〜と思いました(何様)
あと、真風さんに限らず、主な宙組メンバーにダンスが得意なイメージはあまりないのですが(失礼)、
今回、ダンスで細かいステップを踏む曲がけっこう多くて、やればできるじゃん!と思っています(何様2回目)
<投稿後追記>
上記のように書いたところ、ダンスがあまり得意でないのは、真風さんとキキちゃん(芹香さん)だけで、もともと宙組はダンサー揃いとのご指摘を頂きました! 認識違いで失礼しました。。。
星風 まどか(アーニャ)
「パリで自分のことを待っている人がいる」という直感を信じて、パリを目指している記憶喪失の女性。
革命の混乱下で、入手困難になった出国許可証を手に入れるためにディミトリを訪ねたところ、アナスタシアとしてパリに行く計画を持ち掛けられる。
ハマり役でしたね〜!
潤色の稲葉先生も、芯の強い女性のイメージがぴったりだと思ったと仰ってますが
芯が強いだけでなく、プリンセス感も併せ持っている。これ大切。
タイトルロールであり、当然のごとく、出番も見せ場も多いのですが
演技・歌ともにレベルの高いまどかちゃんなので問題なし。
まどかちゃんがいたから、宙組にアナスタシアが回ってきたのかもしれないなーと、ぼんやり思っています。
かわいい場面から凛々しい場面まで、幅広く魅せてくれるまどかちゃん。
毎日、出ずっぱりで大変だと思います。素敵な舞台を見せてくれてありがとう!
見どころのシーンはたくさんありますが
敢えて、あまり他で挙げられていなさそうな細かいところで言うと(笑)
「♪やればできるさ」の後で、ディミトリとダンスを踊る場面。
最初の方の「ダンスが下手な演技」がとても上手い。
真風さん演じるディミトリとのタイミング合わせも重要でしょうが、
リズムが取れず、脚がついていかない様子がリアルです。
本当は踊れる身からすると、下手な演技はなかなか難しいと思うんですよねー。
そんなまどかちゃんですが、宝塚大劇場の公演期間中に、アナスタシア閉幕後の専科異動が発表されました。
アナスタシアは、間違いなく彼女の代表作になるだろうし、この実績を持って異動することは、異動を前提に考えれば良いことなのでしょうけど、宙組ファンとしては複雑です。
若年から抜擢されてきて、宙組初の生え抜きトップ(男役・娘役含め)に就いたスーパー娘役・まどかちゃんが
トップ娘役就任3年を経て、コンビの真風さんとの仲睦まじさも板についてきたところで、コンビ解消&サヨナラショーもなく異動だなんて。。。切ない。
異動発表後のモヤモヤは、こちらの記事で綴っております
芹香 斗亜(グレブ・ヴァガノフ)
ロマノフ一家殺害の任を負っていた父を持つ、ロシア新政府の役人。
ペテルブルグの街中でアーニャに一目惚れするが、彼女がアナスタシアかもしれないことに心が揺らぐ。
新政府にとって、ロマノフ一族は不必要な存在であり、殺害対象であったからだ。
ミュージカル版のオリジナルキャラクターで、一貫して「重いサイド」を担っていたグレブ。
最近、どことなくファニーなお役が続いていた芹香さんですが、今回は、ほぼ常に眉間にシワが。
でも、そんな芹香さんのお顔も好きです私 笑。
グレブは、新政府に忠実なだけで、決して悪者ではないのですよ。ロシアをより良くしようと思っているだけ。
悪いことは何もしていないのに、グレブ個人としては良いことが何もなくて、ちょっと不憫ではありました。
最後は、相手を想った上での、男らしい決断だと思いましたけど。
役柄的に仕方ないですが、真風さんや桜木さんと絡みがないのも、かわいそうに思えてしまいました。
心を寄せるアーニャとも、笑顔で会話する機会がないしなぁ・・・
(笑顔を引き出そうと頑張ってはいるんだけどw)
[余談]
グレブがアーニャに初めて会った場面、アーニャを見送った後に「恋に落ちた」表情をしていることに、何回目かの観劇で気づいて、キュンとしました。笑顔のシーン、あるじゃーん!
あ、あとお着換えが少ないのも、ファンとしてはちょっと残念。軍服も素敵ですが。
そんな中で、立ち見バレエでほっこりできるのは、芹香ファンの特権かな (そういうシーンではないw)
印象的だったのは、完全に「歌担当」になっているな〜ということ。
ブロードウェイ版でグレブを演じるのは、あのラミン・カリムルーさんなので、キャストの中でも高い歌手力を要求されたのではと思いますが、見事にやり切っていらっしゃった。
曲終わりのロングトーンでは、腕を開いて「歌ってますよ!」ということもなく、後ろに腕を組んだ姿勢で難なく歌っているようで、すご!と感心してしまいました。
長い二番手期間にあぐらをかくことなく、着実に成長していくキキちゃん(芹香さん)が、いちファンとして誇らしいです。
あ、でも、セリフの滑舌がところどころ気になるのは、相変わらずです 汗
[余談]
いろいろな事情を背負って、悩み多きグレブについては、複数回観劇した今も、答えがはっきりしなくて気になっていることがあります。
「グレブは、王宮にいた頃のアナスタシアに会ったことがあるのか」
「グレブの父は、アナスタシア生存に関わっているのか」
「「君がアナスタシアであると信じている」というセリフの意図は?」
これらの考察で、1本書けそうなんだよなぁ。
ちょっと皆さんの感想も、探して読んでみようかな。
公式HPの「主な配役」で、線上にいるのは上記3名だけですが、
確実にメインキャストでしょ!と思う桜木さん(ヴラド)と、目を見張る活躍だった和希さん(リリー)についても、当ブログの「主なキャスト」扱いの、長めの感想を書きます・・・が
長くなったので、記事を分けますね↓
ちょっと気になった事だけ。
真風さんとキキちゃんが、あまりダンスを得意としていないだけで、元々の宙組はダンサー揃いですよ。
>MSさん
ご指摘いただき、ありがとうございます。
私の認識違いであったことがわかるよう、本文を修正させていただきました。
今の宙組は、他の組に比べるとダンスが弱いと、実際にショーを見ても感じていたのですが、私の視野が狭かったようです。
見せ場はトップさんの技量に合わせるでしょうし、トップさんの得手不得手が、組のイメージに影響するんだなと実感しました。
お二人とも、他でしっかり魅せてくださるから、全く不満はないんですけどね。