fff 観劇感想1~シナリオ編~

本題の前に別件を少し。
宙組別箱の振り分けが発表されましたね!
バウのヒロインは、やっぱり峰里ちゃんかしら?
沙羅ちゃんということはないと思うけど。。。
そらじゅりだったら嬉しいな~と、ほんのり期待。
水音志保ちゃん、山吹ひばりちゃんと、期待度高そうな下級生も多くて、今後の娘役路線候補探しをされてそうだなぁ。みんな頑張れ!
そして、年上妻はあきもなのかあられちゃんなのか、もしくはりんきらさんなのか
美風さん、花音さんも有り得るし、伏兵が多くてドキドキしますわw
真風さんチーム(Brillia&梅芸)の方も、またじっくり見てみまーす。
(バウメンバーを見てから梅芸メンバーを見ると、すごく・・・渋みを感じます)
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目次
『fff』シナリオについての感想
さて、本題。
雪組『fff -フォルティッシッシモ-』の観劇感想、まずはシナリオについてです。
物語の詳細には触れませんが、大体の流れと結末について触れますので、
ネタバレを気にされる方は、自己判断で読み進めていただければと思います。
初回観劇直後に書いた感想メモもありますので、よろしければどうぞ。
こちらは、まったくネタバレしていません。
苦悩に満ちたベートーヴェンの人生から、幸せとは何かを考える
トップとトップ娘役の同時退団だし、2人の恋愛要素があった方が喜ぶファンは多いのかも?とも思いますが
全くラブストーリーではありませんので、その辺はご了承いただいた方が良いかと思います。
「人の幸せって何だろう?」と考えてしまうような、ベートーヴェンの人生の物語。
そのあたり、とてもウエクミ先生っぽいのかもしれません。
トップ娘役、真彩さん(きぃちゃん)が演じる「謎の女」は、最終的にベートーヴェンに愛される存在となりますが、全編を通して「ヒロイン」感は薄いです。
登場自体が遅いし、前半は、立ち居振る舞いが魔女のようだし。。。(そして、高笑いがとてもお上手)
私自身は、あまりラブストーリーに重きを置いていないので、全く問題なくて、
むしろ、無理やり恋愛要素を入れられるよりも好印象でしたが、好みに合わない方もいらっしゃるかもしれません。
同時退団向けの作品かと言われると、確かにそうではない気もします。
ちょっと、望海さんの単独退団っぽいのかな。
100%ハッピーエンドではないが、後味は悪くない
今作が退団公演となる望海さん・真彩さんは、トップ就任中の大劇場公演が悲劇続きでした。
「次(fff)は違うよ!」とNZMでアピールされていたので、どんなハッピーエンドかしらと思っていましたが
見ていて幸せな気持ちをもらうような、単純なハッピーエンドではなかったと思います。
そもそも、題材になったベートーヴェンの人生が波乱に満ちていたようなので、仕方ないかも。
人並みの幸せは得られなかったが、音楽家としてのゴールにたどり着けたという感じでしょうか。
上手くいかない人生を、強く生き抜くベートーヴェンを描いた作品。
(“人並みの幸せ”って何?・・・ていうか、「人並みの幸せ>音楽家として成功」なの?音楽家として成功したからいいんじゃないのか、とも思いますが、だからこそ「幸せって何だろう?」と考えてしまう)
単純に「ほっこり」「ニコニコ」という気持ちになる終わり方ではないけれど、
後世に残り、世界で歓喜の歌として歌い、奏でられ続ける「第九」が生まれるラストシーンは、神々しさがすごいです。
楽曲、舞台演出、すべてから「退団公演!!」という圧が飛んできて、
ベートーヴェンすごい!良かったね!!という気持ちになるため、苦労の多い人生だったけど、終演後の後味は悪くありません。
(冷静に考えると、何が「ベートーヴェン良かったね!」なのかは、よくわからないw)
歌と音楽のパワーを感じて、望海さんすげーー!となるので、退団の寂しさも吹っ飛びます。
「ありがとう望海さん」と拝みたくなって、感動で目頭が熱くなります。
サラサラ金髪きぃちゃんも、女神様のようで美しいです。
まとめ:望海さん退団公演として○。私は好き。
そんなわけで、全体を通してベートーヴェンが強く(主役だから当然ですが)、望海さんの退団公演としては佳作と思います。
あの歌唱力があるからこそ、説得力がある場面も多い。
ただ、上述の通り、同時退団向けか?とか、雪組全体を考えるとどうだろう?というのは、少し感じます。
いろいろな役が用意されていて、そこそこ名の通った組子の顔はよく見えるけど、物語におけるそれぞれの比重は高くないので。
番手上位の彩風さん・彩凪さんが演じる歴史上の偉人、ナポレオンとゲーテも、ベートーヴェンの人生に影響を与えた“いち人物”でしかないという印象。
よく考えたら、ナポレオンには実際に会ってもいないんですよね。
(※役の重みがそれほどというだけで、出番はそれなりにあります。特に、ナポレオンは多い)
寧ろ、一番おいしいお役はロールヘン(朝月さん)かもしれない。(切ない終わり方だけど)
ベートーヴェンにとって、人として必要だったのがロールヘン、大成する音楽家として必要だったのが謎の女 という感じかな。
でもまあ、演者に明確な順位付けをする宝塚で、主役以外にも重みを持たせる群像劇は難しいだろうから、大きな問題とは感じません。
扱いが悪いわけではないし、皆さんビジュアルはいいので、各ジェンヌさんのファンの方も嫌な気持ちにはならないのではないかと。。。
自分の感想を書いてから、ちらりと巷の評価を見たのですが、私が思うよりも、人を選ぶ作品なのかしら・・・?
種類としては、最近だと星組「眩耀(げんよう)の谷」に近いのかな。(私は眩耀も好き)
男性受けしやすそうな内容で、トップ2人のロマンスやドラマティックな展開を期待する方には、面白みに欠けるのかもしれません。
シナリオの感想は以上です。
次回は、演出面について書きます。