はいからさんが通る観劇感想 ~シナリオ・演出編~

(↑微妙にポーズを変えたうえで、タイトル画像塗りました~)
 

宝塚大劇場にて公演中の、花組「はいからさんが通る」を大劇場で見た観劇感想です。
「シナリオ・演出面」と「キャスト別感想」に分けて感想を書きます。

今回は「シナリオ・演出面」について。

シナリオ面に関しては、ストーリー展開がある程度読める書き方をするため、ネタバレ断固拒否の方は、せっかく来てくださったのに恐縮ですが、ご遠慮ください。


なお、開幕2日目のライブ配信を見た後にも感想をざっくり書いていますので、よろしければこちらもご覧ください。(今回の記事と、重複する内容もあります)


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シナリオについて

老若男女問わず楽しめそうなストーリー

私は原作は読んでいないのですが、
コミックス全8巻の物語をうまく2.5時間に収めた、という評価が多いようです。
実際、話が分かりづらいとか、無理を感じることはありませんでした。
急に両想いになったな!というのと、急に紅緒がしっかりしたな!という印象は受けましたが、わたし的には許容範囲)

  

なお、2017年の初演ver.と比較して、ストーリー展開の大きな変更やエピソードの追加はありません。所々に細かく肉付けされている感じです。

 

主人公・紅緒(べにお)と、陸軍少尉である許嫁・忍(しのぶ)の出会いから、2人が両想いになった後、忍がシベリアの戦場に配備されて別々になるまでが第一幕。第二幕では、忍に瓜二つのロシア人貴族・サーシャの登場から、紅緒と忍の結婚までが描かれます。
 

明るくて楽しい少女漫画らしいパートから、戦争、関東大震災などのシリアスな出来事を挟んでのハッピーエンド。
 
40年以上前の原作と聞くと、つい、古臭いんじゃないか?とか、少女漫画原作と聞くと、軽い話なんじゃないかと思ってしまいますが、実際に見てみると面白く、且つわかりやすいストーリーでした。

老若男女問わず、宝塚初心者の方でも楽しめる作品だと思います。

(逆に、ゴシックな世界観や古典的な美しさといった、一般的にイメージされやすい「宝塚っぽさ」を求めると「ちょっと違う」となるかも)

 

そういえば、私は、開幕から約1週間後に劇場に見に行ったのですが、
ライブ配信で見た開幕2日目とは変わったな〜!と思う点がひとつ。

観客が笑う場面がとても増えた!
(ライブ配信だと、マイクに入っていなかっただけかもしれませんが・・・)

なので、基本は明るく楽しめるお話です。

明らかに笑いを取りに行っているシーンはもちろんのこと
「ここは笑う場面なのか?」と(私は)思うシーンでも、けっこう笑い声が起こってびっくり。

1週間で、演者の表現がレベルアップしてるんだろうな。
これからの、更なる「お芝居の成長」が楽しみです。

新トップコンビお披露目に相応しい作品

最初は相手に好意を持っていない、快活な女性主人公と、女性慣れしていて主人公に迫ってくるヒーローといえば、宙組の現トップコンビお披露目作で、こちらも漫画原作の「天は赤い河のほとり」と似た設定。

ですが、少女漫画の王道パターンのひとつなので、特に気になることはなし。(ちなみに、天河もはいからさんと同じ、小柳先生による脚本・演出ですね)
 

むしろ、天河もそうでしたが、新トップコンビのお披露目にぴったりな作品を、よく見つけたなー!という印象です。(小劇場の再演だけど)

紅緒と忍のキャラクターが、演じる華ちゃんと柚香さんの印象にぴったり(ビジュアルもばっちり)で、すんなりと物語の世界観に入り込めました。

最後のウェディング風デュエットダンスの甘々な雰囲気まで含めて、お披露目に相応しい作品となっております。
 

「新トップコンビのお披露目」としてはバッチリだが…

上記の通り、今回は「新トップコンビのお披露目作」であることが重要な作品だと思っているため、結果として、2番手(目?)以降のメンバーの印象が薄い作りになっていたのは、ある程度仕方ないと思っています。

が。

それにしても、トップスターの柚香さんに次ぐ上位2名・瀬戸さん(冬星)と水美さん(鬼島)の登場頻度が少なすぎでしょ!とは言いたくなる。
2人とも、ポスター入りもしてるのに!
 

それぞれ “恋のライバル(というほど競ってはいない)” と “戦場での友人” という、一見「おいしい役」であるにもかかわらず、ストーリーに絡んでくるのは、開幕後1時間ほど経ってから。

紅緒の幼馴染である蘭丸(聖乃さん)と、紅緒の友人かつ忍の幼馴染である環(音さん)の出番が多くなるのは致し方ないとしても、この2名のキャラが濃いことも相まって、冬星と鬼島を食ってしまうのよね・・・
※冬星と鬼島も、キャラは十分濃いんですけどね
 

なので、上位スターの出番を本気で増やすなら、冬星と鬼島が活躍する2幕のボリュームを増やすべきなのでしょうが、今回はあくまでも「新トップコンビのお披露目作」。

ヒロインが他の男性との仲を深めるパートや、ヒーローが男の友情を育むパートは優先度が下がっても仕方ないと言われれば、そうなんだろうな。

瀬戸さん・水美さんのファンの方は、次回以降に期待しましょう!

演出について

新型コロナ対策について

これは、本当にお見事と言いたい。

不自然な演出が、まったく見当たりませんでした。

おかげで、演者同士の距離が近くて、変にドキドキしてしまいました 笑。

演者に感染者がいない前提なんだろうな・・・。
万が一、演者から感染者が出たら大変なことになりそうですが、信じるしかないですね!

音楽について

何より、新型コロナの感染拡大防止のために、オーケストラによる生演奏がないのが、非常に残念。

とはいえ、音量や音質は、素人の耳ではそれほど気になりませんでしたが、音と歌のズレがちょっと気になりました。特にオープニング。

主には音の反響によるものかな?と思いますが、生演奏だと、指揮者が演者に合わせてテンポを調整してくれるところもあると思うんですよね…。それができないので、大人数で歌うほど、ずれてしまうのではないかと予想。
 

曲としては、主題歌をはじめ、耳に残るメロディの曲が複数あり、良かったです。
1本物なのでショーはなかったけど、お気に入りの曲を口ずさみながら、帰りたくなります♪
 

そして、気になる方が多いであろうトップ2名の歌ですが
詳細はキャスト別感想に書くとして・・・

正直、思ったより良かったです(何様)

特にソロ曲は、歌い手に合わせて音量調整もできているだろうから、「けっこう歌えるじゃん」と思ってしまいました。

「素晴らしかった!」と言えるレベルではありませんが、聞き苦しいほどの音程外しはなかったと、私は思っています。

照明・装置などの舞台演出面

宝塚で最近よく見る、舞台背景に映像を映す演出が、今回も使われていました。
主に、背景の遠景や青空、花吹雪など空間を表すのに使われていて、違和感なく且つ効果的に使われていたと感じます。

火事で燃え盛る教会の場面なんかは、ライブ配信ではわからなかったけど、舞台全体に映された炎の映像に赤い照明も加わって、迫力のある場面になっていました。
 

あ、開幕前に、公演ポスターと同じデザインで、原作漫画のコマの切り出しがパステルカラーで投影されているのもかわいかったです。

(映像の話ではないけど、原作の切り出し映像に重ねて降ろされる作品タイトルのLED、なんでゴシック体にしたんだろうな…。絶妙にださい。。。※私の印象。
ポスターと同じ字体にする技術は、あると思うのですが)

ライブ配信との比較

劇場で生観劇して感じた、ライブ配信との違いは以下の通りです。

結論、ライブ配信でも大きな問題はありませんが、やっぱりできれば1度は生で見たいですね!

  • 劇場では、メインの演者以外の芝居が見れる
    →下級生など、脇にいがちなジェンヌさんを応援されている方には、かなり大きな要素。カメラに映らないところでも子芝居をしている方が多いですし、ライブ配信では見つけられなかったけど、劇場で見つけた方が何人もいました。
  • 舞台装置の使い方の上手さがわかる
    生で見れて良かったと強く感じたのはこれ。
    幕や背景の上下、大道具の移動、セリの上下など、場面転換に伴う舞台装置の使い方の上手さに気づけました。

    ライブ配信だと、メインの演者にズームインしている間に場面が変わっていることが多い気がしますが、劇場で舞台全体を眺めていても、わずらわしさを感じることなく転換していく舞台装置はお見事でした。
  • 花道を使っていたことに気づく
    →舞台装置の話に近いのですが、「この場面、花道を使ってたんだ!」という場面がいくつかありました。(ライブ配信だと、背景を意識する余裕がないのかも)

    花道を使うことで生まれる、複数場面の並行展開感が、ライブ配信だと減少するんだなと思う一方、劇場だと、座席の位置によっては花道が見えづらいこともあるので、全員によく見えるのはライブ配信の良いところですね。

カメラのズームインで隠せること&隠れてしまうことって、多いんだな〜

  • 音響については、あまり違いを感じない
    今は、音楽が録音だからでしょう。
    オーケストラ演奏が復活すれば、体で感じる音の迫力が絶対違うはずなので、生演奏復活の日を楽しみにしています。

 

長くなりましたが、シナリオ・演出面の感想はここまで。
次回は、キャスト別の感想です。

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