FLYING SAPA観劇感想 ~シナリオ・演出編~

宙組SAPAチームの皆さま、大阪千秋楽お疲れさまでした!

全員で千秋楽を迎えられて、本当に良かった・・・(ほろり)
終演後のご挨拶でも仰っていたけど、このご時世だからこそ、本当に貴重なことなのだと身に沁みます。

 

さて、ライブ配信もされたので、ある程度のネタバレはOKな状態になったと判断して、観劇感想を書きます。
8/2に劇場で観劇した後に感じたことと、千秋楽ライブ配信で2回目を見た感想を合わせて書いております。

とりあえず最初にひとこと。

2回目は、とてもお話がわかりやすかったです!!
(詳しくは後ほど)

 

※この記事は、物語の核心に迫るようなネタバレはしていませんが、
SAPA未見で、まっさらな状態で作品を見たいという方は、ご自身の判断でお願いいたします。


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SAPA初回観劇後の第一印象

私がSAPAを一言で表すなら宝塚っぽくない“ザ・お芝居”

ポイントは「お芝居」であること。
歌劇(ミュージカル)ではなかった。
 

名前に「歌劇」とついている劇団が、歌劇をしないということ。
別箱公演とはいえ、大変な挑戦だったと思います。

 
それを押し進めた、脚本の上田久美子先生(以下ウエクミ先生)と、やりきった宙組メンバーに拍手を送りたい。

シナリオの内容は脚本担当者に一任されているのか、劇団の審査のようなものがあるのかわかりませんが、あったのであれば、実績のあるウエクミ先生だからこそ、通せた企画なんだろうな~と。

それくらい、内容も演出も宝塚っぽくなかったと、私は思います。

シナリオについて

あらすじ

地球で生きていけなくなった人類が、水星-ポルンカでの生命維持装置を手に入れた世界。
生命維持装置、別名「へその緒」は、ポルンカの中枢部に、装着者のデータを送るデバイスでもあった。
人類は、「へその緒」にすべてを管理されて、ポルンカで生きている。

ポルンカの平和を維持するための「兵士」であるオバクの前に、ある日、ポルンカのトップである総統01の後継者、娘のミレナが現れた。ミレナは、自分をポルンカのどこかにあるというサパに連れていけという。
サパでは、すべての望みが叶うという噂があった。

普段の宝塚作品とは違う楽しみ方が必要

最初に書いた通り、私の印象は「ザ・お芝居」だった本作。

じゃあ、私が思う「お芝居」ってどのようなものかというと
芸術性やメッセージ性が高くて、物語がよくわからない という印象。
※すべてがそうではありませんが、そういう作品が多いと思っています

演者のお芝居や舞台演出から、舞台の空気感を楽しむ傾向が強く、シナリオに感動やワクワクドキドキをあまり求めない気がするのです。
「お話はよくわかんなかったなー」でも、別に不満ではない。
 

SAPAは、まさにそんな感じで。

シナリオが面白くなかったわけではありませんが、
それよりも、舞台全体の雰囲気を楽しむ作品だったと感じています。

ゆえに、普段の宝塚歌劇のように、華やかで、人間ドラマが描かれて、感動したり、ドキドキしたりするものを舞台に求めている方には、相当厳しい作品だったのではないか、というのが正直な感想です。 

私は、嫌いではないんですけども・・・
鑑賞前に、自分の鑑賞モードを変えておく必要はあるかも。

一度では理解しきれないシナリオ

現実世界の基準だけでは理解できないSFの世界観に加えて、事前のネタバレ禁止が徹底されていたおかげで、シナリオの「理解しづらさレベル」はかなりのもの。

劇中では、SAPAの舞台であるポルンカの仕組みを語るお役もいますが、セリフが長いかつ、やや早口で、理解させる気が感じられない 苦笑(演じる紫藤さんも「(最初の頃は)わかって話してなかった」と言ってましたねw)。

解説しているように見せかけて、観客の脳みそをかき回して、SAPAの世界観に引き込むお役だったのかな?と思ったりもします。

<ライブ配信で2回目鑑賞した後の感想>
大筋を理解したうえで見ると、とてもわかりやすかった!
しどりゅー(紫藤さん)もそんな早口じゃないじゃんw
真風さんが、「決して難しい話ではない」と言ってた意味が、やっとわかりましたよ。。。

実は、何名かのキャストが核心に迫ることをいろいろと話しているのに、何もわからずに見ている初回は、その言葉の意味がわからなかったんだな~。
 

2回目鑑賞後の私が、SAPAのシナリオを一言で表すなら「プリンセスの逃走劇に付き合う主人公が、その過程で、自分の過去と世界の真実を知る物語」
軸はこんなにシンプルなものなのに、私は、初見ではそれすら掴めなかったんですよ・・・。


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演出について

音楽について

世界的に活躍されている、三宅純さんに楽曲提供をしていただいた、というのはSAPAの大きな特徴。
※三宅さんに加えて、宝塚専属の青木朝子さんも参加している

パンフレットに、三宅さんの「(エンキ・ビラル氏の作品世界に寄せた自分の音楽が)どのように現実の宝塚世界と融合するのか、ドキドキしています」というコメントが載っていましたが
結果的には、宝塚の舞台が、三宅氏の世界観に寄っていた印象でした。
それが、ウエクミ先生の目指したところなのだと思いますが。

明確にジャンル分けできないような重厚な楽曲が、SAPAの世界観を深めていたと感じます。
 

そして、最初に「歌劇ではなくお芝居」と書いた一番の理由が「歌がない」ということ。

大人数でのコーラスと、芹香さんのささやくようなソロのみで、まさかの、トップ2名が歌わないという事態。宝塚的に、これは事件!
無理に歌を入れる必要がないという、ウエクミ先生のスタンスなのでしょうが、それにしても思い切りましたねと。

ちょっとは聴きたかったよ・・・

[参考]
エンキ・ビラル氏「モンスターの眠り」と
三宅純氏の音楽について書いた、過去の記事はこちら。

映像について

外部の映像作家さんを採用されていたようで。
上田大樹さん。バクマン。のプロジェクションマッピングを担当された方との情報に、納得・・・!)

スクリーンに映る映像が大変凝っていたり、演者や装置と一体化して空間を描き出すプロジェクションマッピング的な映像演出が随所に見られて、お見事でした。
サパのおへそ(だと思う)も、本当にそこに穴があるみたいだったな~。

 

ちょっと余談&舞台装置の話題か、迷う話なんですけど

サパに向かう車中(「飛んでる」って言ってたので、宇宙船的なもの?)の揺れの表現が、一歩引いて見ると、頑張って揺れてる真風さんがかわいくてですね・・・
「車が揺れてるんだよ!」と伝える周囲の映像に、とても助けられていた気がします。
あれ、映像なかったら ほんわかシーンになっちゃう(見る側の個人差があると思いますw)

舞台装置について

ナウオンなどで何度も話題に上がった「舞台の中心にあるセット」。

このセット1つの角度を変えたり、位置を変えることで、様々な場所を表現されていました。

なんかちょっと、階段がついた高台のようにしか見えないのに ←
各シーンで「また同じセット出てきたよ」と思わない不思議さ。

ポルンカの世界観だからこそ無理なく成り立つし、小劇場だからこそ活きるセットのように感じました。
 

その他、先述の映像を効果的に見せるための装置の配置や、布を使った演出も印象的でした。


SAPA感想の前半はここまで。
後半は、いつものようにキャスト別感想です。

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